現実資産（RWA）のトークン化が勢いを増している：バンク・オブ・アメリカ | CoinDesk JAPAN（コインデスク・ジャパン）

• バンク・オブ・アメリカ（Bank of America：BofA）のレポートによると、現実資産（RWA）のトークン化が勢いを増している。
• BofAは、ブロックチェーン導入に向けた多年にわたる道のりの始まりであると述べている。
• レポートは、ドバイ土地局の新しいプラットフォームが2033年までに160億ドル相当の不動産をデジタル化する見込みであり、分割所有を導入し、不動産のトークン化をさらに進めていることを指摘している。

バンク・オブ・アメリカ（BofA）は7月28日発表のレポートで、米ドルに裏付けられたステーブルコインが依然として議論の中心であるものの、投資家との最近の会話から、株式、債券、銀行預金、不動産を含む現実資産（RWA）のトークン化への関心が高まっていることが示されたと述べた。

BofAによると、この変化は、完全にブロックチェーンベースの取引に向けた複数年にわたる道のりの始まりを示唆している。

レポートによると、この変革には大規模なインフラ開発が必要だが、世界中の管轄域をまたいだ24時間年中無休のアクセス、即時決済、流動性の向上という新時代を約束し、これらはすべてコンプライアンスを保証するスマートコントラクトによって支えられる。

ブロックチェーン上での現実資産のトークン化とは、不動産、債券、コモディティなどの伝統的資産をデジタル領域に取り込むことを指す。このプロセスにより、これらの資産の分割化された所有権、取引の簡素化、アクセシビリティの向上が可能になる。

この進化の顕著な例として、ドバイ土地局によるトークン化された不動産プラットフォームの最近の立ち上げが挙げられると、BofAのアナリストは述べている。

この取り組みは、2033年までに最大160億ドル（約2兆3700億円、1ドル＝148円換算）相当の不動産をデジタル化することを目指しており、分割化された所有権も導入することで、これまで流動性の低かった資産クラスへのアクセスを広げるとアナリストは指摘した。

BofAによると、投資家の間で繰り返し挙げられる懸念は、ブロックチェーン技術が普及するにつれて、銀行の取引サービス事業にディスラプションが生じる可能性であった。預金からの純金利収入や手数料など、伝統的な収益源へのディスラプションのリスクは依然として残るものの、投資家が銀行のブロックチェーン技術における専門知識と適応性を過小評価しているのではないかという見方が強まっていると、BofAは述べている。

トークン化推進の動きは、実世界アプリケーションへのブロックチェーン技術の導入における重要な節目を示していると、レポートは付け加えている。